1月8日、エルサレムの旧市街地で、パレスチナ人が運転するトラックがイスラエル軍兵士の群れに突っ込み、4人(女3、男1)が死亡し、十数人が負傷しました。死亡者の1人は22歳、残りの3人は20歳だったということです。 (写真は、ネタニヤフ首相のブログから)
日本の報道は、若い兵士たちがバスで旧市街地に着き、整列しているところだったと伝えました。彼らが研修の一環でエルサレム市街を見学していたと説明した記事もありましたが、それだけでは深い意味は伝わらなかったように思います。
私は昨年の6月にエルサレムを訪れ、滞在中は毎日のように旧市街地に行きました。そのうち一日は、エルサレムに何代にも渡って住んできたユダヤ人だというガイドのローネン・マリク氏と一緒に、歴史も含めていろいろ学びながら、「嘆きの壁」などを見学して歩きました。
そして気付いたのは、あちこちでイスラエル軍の若い兵士のグループも同じように学んでいたことです。一人の若い将校の説明を、5-6人のさらに若い兵士たちが熱心に聞いていました。
ローネンは将校の多くと顔見知りのようで、親しげに彼らに話しかけ、私にも紹介してくれました。そして、高校を出て兵役に就いた若い兵士たちに、ユダヤ人の歴史、イスラエル建国の歴史、建国後の歴史を教え、自分たちが何を守るのか、必要とあれば何のために戦うのかを知ってもらうために、このような研修はとても大事なのだと教えてくれました。
ガイドのローネン・マリク氏とイスラエル軍兵士、旧市街地ジャファ門で
命を落とした4人の若い兵士たちの冥福を祈ります。
*パレスチナ自治区ガザを支配するハマスは、このテロ行為を、「イスラエルの占領に抵抗する英雄的行為を祝福する」と称えました。